離婚後の養育費が払えない場合の対処方法についての詳細

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離婚後の養育費が払えない場合の対処方法について

夫婦が離婚した後に子供のために支払う養育費。養育費については、当事者同士でまとまればいいのですが、揉めてしまう事も。

離婚調停申し立ての場合は話し合いにより、協議離婚の場合は養育費調停により、それでも決まらない場合は審判や判決で養育費の額が決定します。

支払うつもりがあっても、子供が20歳になるまで延々と続くため、時にはお金が足りずに支払えないこともありますよね。ここでは、養育費が支払えなくなった場合にどうしたら良いのかについてまとめました。

離婚後の養育費の相場

厚生労働省の統計によると、離婚した父親からの養育費は平均月額は43,482円、母親からの養育費の平均月額は32,238円※1です。

おおまかな養育費の相場は3〜4万円程度といえます。しかし、あなたが支払っている金額が3〜4万円程度だから適正かというと、そうとも限りません。

お互いの経済状況や子どもの年齢によって適正な養育費は大きく変わってくるからです。

養育費算定表という東京と大阪の裁判官が共同で研究して作成した養育費の目安となる表があります。夫の年収が500万円のときを例にとってみてみましょう。

妻の年収が250万円で5歳の子どもが1人いる場合、養育費は2〜4万円が相場です。しかし、妻の年収が100万円で10歳と8歳の子供がいる場合は6〜8万円が相場になります。

かなりの差がありますね。もちろん、夫の年収によって更に養育費の相場となる金額は変化します。具体的に自分の環境では相場が幾らになるのかは、自分の年収などを考慮して養育費算定表で確認しましょう。

■養育費・婚姻費用算定表URL
http://www.courts.go.jp/tokyo-f/vcms_lf/santeihyo.pdf※2

■※1
平成23年度 厚生労働省 全国母子世帯等調査結果より
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/boshi-katei/boshi-setai_h23/

■※2
東京家庭裁判所 参考URL
http://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/tetuzuki/youikuhi_santei_hyou/

養育費の支払いを相手に待ってもらうことは可能なのか?

住宅ローンの支払いが大変、会社のリストラなどで収入が無くなった、慰謝料の支払いでこれから先の生活状況が苦しい、借金で余裕がない、など養育費を払うつもりがあってもいろいろな理由やケースで払うことが難しい場合もあるでしょう。そんなときは、支払いを待ってほしいと思いますよね。

でも、養育費の請求権は親ではなく子供の権利であり、養育費の支払い義務は最低限の生活をさせる扶養義務ではありません。

自分の生活と同程度の生活を保持させる、という扶養義務以上の内容で未成年の子供を生活させる生活保持義務だといわれます。

離婚して、親権者、監護者でなくなったとしても、扶養をする責任はあるのです。つまり、自分がご飯を食べているなら、子供にもご飯を食べさせるだけの支払いをしなければならないのです。

支払い義務者は、自分の生活水準を落としてでも支払わなければならないということですね。

滞納している養育費の減額や免除は可能なのか?

支払わなくてはならないのはわかっていても、手元にお金が無ければ支払えません。養育費が免除されるのは、生活保護を受けている場合や、病気で長期間働くことが不可能になった場合のみです。

それでは、もしも滞納した状態で自己破産をしたら、養育費は減額や免除になるのでしょうか?実は、自己破産をしても養育費の支払いは免責になりません。

個人再生をした場合も期間中は分割で一部を支払うだけで良いですが、再生期間満了時に残りの滞納分を一括で払う必要があります。滞納してしまった養育費を公的な手段で減らすことは出来ないといえます。

でも、養育費の減額や免除は可能です。もしも直接連絡ができるなら、話し合いをしてみましょう。減額請求を相手が受け入れてくれれば何の問題もなく養育費を減らせます。

もしも合意してくれない場合、調停を起こすことになります。調停で事情を説明して、減額を求めていきます。ただし、調停で認められるには、リストラや扶養家族の増加など養育費を取り決めた際に予想できなかったような事情の変化が必要です。

事情があれば、口約束で養育費を決めた場合だけでなく、公正証書を作成していても減免は可能です。権利者である相手方が再婚して再婚相手が子供を養子縁組した場合などは、減額だけでなく支払いが免除されることもあります。

養育費の未納分の分割払いは可能なのか?

一旦無職になって養育費の未払いになったけれど、就職できて支払えるようになったから支払っていない分を払いたい。そんな時は、分割で未払い分を払うことも可能です。

直接話し合って分割払いを承諾してもらえればそれに越したことはありませんが、支払うと言っているのに滞納したのだから強制執行をするなどと言われたら大変ですよね。

そんなときは、弁護士に依頼して分割弁済の話し合いをしましょう。養育費調停の話し合いも視野に入れて、毎月発生する養育費は当初予定通りに支払い、それにプラスして未払い分を分割で支払います。

養育費を払わなかった場合、法的に罰せられるのか?

日本では、養育費の不払いからといって刑務所に入るような、法律で罰せられる事はありません。しかし、家庭裁判所から履行勧告や履行命令がなされます。

家庭裁判所の調停や裁判で決められたことを守らない人へ、守るよう家庭裁判所からされる勧告です。勧告に応じないと、裁判所より制裁金を命じられることもあります。

他にも、強制執行が入ることがあります。離婚協議書を公正証書にした離婚公正証書があれば、強制執行される可能性は高くなります。

現在は養育費の延滞が一度でもあると、養育費を受け取る側が家庭裁判所に強制執行申立てができます。そしてこれにより、申立人は将来の養育費の分まで差押えができるようになっています。

将来分もまとめて一括で取り立てられるわけではなく、民事執行法の改正により、毎月のお給料から自動的に差し押さえられるようになりました。総支給額から税金や社会保険料などを引いた額の2分の1まで差し押さえられます。

また、養育費については強制執行認諾文言入りの公正証書調停調書などがあれば、間接強制も認められています。

一定期間内に支払わなかった場合には元々支払う予定だった金額とは別に、一日あたり〇円を課すなど警告(決定)できる制度です。

強制執行により差し押さえされる財産は主に3種類あります。

  • 不動産:土地や家

  • 動産:不動産以外のもの、売却によってお金になるもの

  • 債権:給与や預貯金

例えば別の第三者へ貸しているお金や、賃貸住宅を貸している場合の家賃なども債権にあたります。養育費を払えない人(債務者)が得るはずの収入を差し押さえて、養育費を払う相手(債権者)に支払われます。

養育費が払えないときの良い対処方法

では、養育費の支払い能力が乏しく払えなそうなときの対処法はどうすればいいのでしょうか。もし払えなくなりそうなときは、滞納する前に養育費の減額請求や免除を申し出ましょう。

減額請求者は、支払えなくなった事情を証明する資料を用意して、トラブルになる前にできれば直接面会をして、冷静に話し合います。

直接の交渉が難しければ、家庭裁判所に養育費減額調停を申し立てましょう。相手の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てるのが一般的ですが、相手が合意すれば自分の住所地に近い家庭裁判所で調停を行えることもあります。

養育費が払えないときのダメな対処方法

無い袖は振れないとばかりに、何も解決策を行わずに養育費を払わないまま不払い者でいるのは最もダメなパターンです。

親は子供に対して生活保持の義務があり、支払う側の都合で一方的に支払いをやめてはいけません。強制執行によって財産を差し押さえられる可能性もありますし、滞納分は必ず納めなくてはなりません。

養育費はいったん決まっても増減の変更ができるので、前向きに減額を考えましょう。

養育費が払えなくなったらどこに相談すればいいのか?

手続きによっては相談にのってくれる行政書士や司法書士もいるようですが、万全を期すなら法律の専門家である、養育費の分野が得意な弁護士に相談するのが一番です。

どこに相談したらよいか分からない場合は、法テラスがおすすめです。養育費の悩みに応じて法情報や法制度、適切な窓口を紹介してくれます。

◆電話番号:0570-078374

平日は9時〜21時、土曜日は9時〜17時に受け付けていて、利用料は0円、通話料は全国一律3分8.5円です。

メールなら24時間なので、時間内に電話できない方はメールを利用すると良いでしょう。

まとめ

ここまで離婚後の養育費が払えない場合の対処方法について読んでもらいましたが、いかがでしたか?

子供のために支払う養育費の平均額は3〜4万円程度ですが、環境によって適切な額は変わってきます。もしも払えない状態になったら黙って支払いをやめてしまうのではなく、減額や免除を検討しましょう。

強制執行で差し押さえられる可能性がありますし、滞納分は自己破産をしてもなくなりません。自力で減免を裁判所に申し立てるのが難しければ、法テラスなどを利用して専門家の助言をえるのがおすすめです。

現在、養育費の支払い率は20%程度であると、厚労省の調査※で明らかになっています。離婚後に母子家庭の母親が苦労して生活しているであろうことが、予想されます。この記事が無理なく継続して養育費が払えるようになる手助けになれば幸いです。

※平成23年度全国母子世帯等調査結果報告(養育費の状況)
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/boshi-katei/boshi-setai_h23/dl/h23_18.pdf

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