国民健康保険料が払えない場合の対処方法についての詳細

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国民健康保険料が払えない場合の対処方法について

日本では、会社員やその家族なら「健康保険(健保)」、公務員やその家族なら「共済組合」、自営業や農業・無職の方は「国民健康保険(国保)」といったように、赤ちゃんからお年寄りまで、何かしらの公的医療保険制度に加入しています。加入は国民の義務なので、誰しも健康保険料を支払わなければなりません。

国民健康保険とは

何らかの理由で会社を辞める場合は、勤務先の会社の健康保険から外されてしまうため、自分で国民健康保険への加入手続きを行い、納付していかなければなりません。

また、パートやアルバイトなど、雇用先の健康保険に入っていない配偶者や未成年者の家族がいる場合、世帯主が各世帯の加入者数に応じて保険料の支払いをしなければなりません。

それなら、『加入手続きを行わなければ保険料を払わなくてもよいのでは?』と考える方がいるかもしれませんが、それはできません。

日本には、「国民皆保険制度」というものがあり、日本国民である限り無保険者という存在は認められません。たとえ手続きを行わなくても、会社を退職した翌日から国民健康保険に強制加入させられているのです。

しかし、会社が保険料の半分を負担してくれている健康保険と違い、国民健康保険は全額個人で支払う必要があります。

決して安くはない金額であるため、特に低所得者層の方は保険料の支払いにまでお金が回らなくなってしまうこともあるかもしれません。そういった場合、どのように対処したらいいのでしょうか。調査してみました。

国民健康保険料を滞納するデメリット

会社の健康保険に加入している方の場合、保険料は給料から天引きされるため、滞納するということはまずありません。

しかし、国民健康保険の場合、支払いの手続きを自分自身で行うため、お金に余裕がない時は生活費を優先してしまい、支払いを後回しにしてしまうことがあると思います。

そこで、保険料の未納者にはどのようなデメリットがあるのかを見ていきたいと思います。

延滞金が発生する

支払期限内に国民健康保険料の支払いがないと、納付期限の翌日から「延滞金」が発生します。

延滞金の利率は自治体ごとに異なりますが、例えば東京都多摩市の場合、納付期限から1ヶ月までは年2.8%、1ヶ月を経過した日以降は年9.1%になります。

また、東京都中野区は、納付期限から3ヶ月を経過するまでは年2.8%、3ヶ月を超えると年9.1%になります。

つまり、保険料を滞納した場合は、国民健康保険料+延滞金を支払わなければいけなくなります。そして当然、未納の期間が長引くほど滞納額は増えていってしまいます。

差し押さえされる

国民健康保険料の滞納を続けると、最終的には財産などを差し押さえされてしまいます。ただし、それまでにはいくつかの段階があるので順を追って見ていきましょう。

段階1-督促がくる

保険料の納付期限が過ぎた翌日以降に、管轄の役所から通知書または電話で督促されます。

段階2-短期被保険者証の交付

保険料の滞納期間が6ヶ月以上1年未満の場合、今まで持っていた国民健康保険証の代わりに「短期被保険者証」が交付されます。

「短期被保険者証」の有効期限は1ヶ月〜6ヶ月と通常の保険証よりも短く、期限が切れるたびに役所で更新手続きをする必要があります。(期限は自治体ごとに異なります)この更新手続きの際に、保険料の支払いの状況確認が行われます。

段階3-資格証明書の交付

滞納期間が1年以上になると、「短期被保険者証」の代わりに「資格証明書」が交付されます。資格証明書は保険証の代わりですが、医療機関にかかった際は、ひとまず窓口で医療費を全額負担しなければなりません。

そして後日、申請により自己負担分以外(治療費のうち7割)の払い戻しが受けられます。ただしこの場合、滞納している保険料と相殺されてしまうことが多いため、実際に戻ってくることはほとんどないようです。

段階4-保険給付の差し止め

滞納期間が1年半を過ぎると、上記のような証明書の交付はなくなり、医療費負担額は10割、つまり全額自己負担になります。

また、高額療養費や出産育児一時金などの保険給付金も差し止められてしまい、利用していた人はその分を滞納分に回されます。さらに、市町村で実施している健康診断を受けることもできなくなります。

段階5-差し押さえ

保険給付が差し止められ、医療費が自己負担になってもなお、保険料の滞納が続いた場合はどうなるのでしょうか。最終的には、給料や預金・不動産などの財産が「差し押さえ」されることになります。

「差し押さえされるぐらいなら、自己破産して滞納分をチャラにしてしまえばいい」そんな風にお考えの方もいるかもしれません。

しかし、国民健康保険料は、住民税(都道府県民税・市町村民税)・所得税・国民年金などと同様「公金」であるため、“自己破産をして債務を消失させる”などということは絶対にできません。

また、新たに住宅ローンや自動車ローン・カードローンなどを組む場合、差し押さえ先の金融機関では審査に影響が出る可能性が高くなります。

さらに、国民健康保険料をクレジットカードで支払っている場合、保険料の滞納者は、カード返済の遅延情報として個人信用情報機関に記録されてしまいます。その場合、数年間、事故情報として記録が残ってしまうため、クレジットカードが利用できなくなる可能性があります。

・・・と差し押さえの恐ろしさを書きましたが、滞納している全ての人が差し押さえになるわけではありません。差し押さえの対象となるのは、何の連絡もせずに長期間に亘って滞納している、または支払い能力があるのに支払わないといった悪質な場合です。

国民健康保険料の支払いを待ってもらうことは可能なのか?

督促状が届き、払いたいという気持ちがあったとしても、実際は、お金がなければ保険料の支払いはできません。そういった場合、支払いを遅らせてもらうことはできるのでしょうか。

国民健康保険法では、特別な理由があり支払いが困難な被保険者には、一定期間支払いを待つ「徴収猶予」を認めています。“特別な理由”の条件は自治体ごとに異なりますが、以下のような理由が徴収猶予の対象としている場合が多いです。

  • 震災・風水害・その他の災害により著しい損害を受けたとき

  • 事業や業務の休廃止により、収入が著しく減ったとき

  • 干ばつ・冷害などによる農作物の不作、不漁などにより収入が著しく減ったとき

  • 上記の事由に類する事由があったとき

猶予期間は自治体によって異なりますが、半年ほどが目安のようです。またその際に提出する書類も自治体によって異なりますので、申請する際はきちんと確認するようにしてください。

国民健康保険料の免除は可能なのか?

保険料の支払いを待ってもらう「徴収猶予」があるのと同じように、国民健康法では、減額や減免などの「免除制度」があります。「減額」と「減免」似ていますが異なる制度なので、間違わないようにしてください。

減額制度

  • 前年の総所得金額が一定額以下の世帯は、保険料が、7割、5割、2割のいずれかに減額されます。確定申告をしていれば自動的に適応されるので、申請の必要はありません。

  • 倒産など会社都合により解雇された場合は、保険料が7割減額されます。

減免制度

減免制度は、各自治体が条例で定めているもので、減免基準は自治体ごとに異なります。減免措置がとられると、保険料の一部免除または全額免除が可能になります。減額制度は申請が必要ありませんが、減免制度は申請が必要になります。

減免される主な基準は以下の通りです。

  • 生活が困窮しているとき

  • 就学援助や社会事業団体からの扶助など公私の扶助を受けているとき

  • 生活保護を受けることになったとき

  • 災害により大きな損害を受けたとき

減免申請に必要な書類は、各自治体に確認してください。

国民健康保険料の未納分の分割払いは可能なのか?

保険料の支払いが厳しいときは、まずは減免の対象となっていないか確認してみてください。減免の対象となっていないときでも諦めずに役所に相談してみてください。

明確な制度があるわけではありませんが、きちんと相談をして支払う意志を示せば、ほとんどの自治体で未納分の分割納付ができるようです。回数や金額は、納付者の事情や自治体、担当者によって異なります。

分割払いにしてもらうためには、少額でも毎月いくらずつなら支払えるというきちんとした計画を立てて、担当者に納得してもらうことが必要です。相談に行く際には、収入や支出が分かるものや、資産の状況がわかる預金通帳などを持って行くことをおすすめします。

国民健康保険料が払えないときの良い対処方法

実際、国民健康保険料が支払えなくなってしまった時はどのように対処すれば良いのでしょうか。オススメの対処方法をまとめました。

電話ではなく直接役所へ行く

督促状が届いた時は、すぐに役所へ連絡するようにしましょう。連絡方法は電話でも構いませんが、直接行った方が誠意があると見られるでしょう。また、減免や分割にしてもらう際に必要な書類の説明などをしてもらえるので、何度も連絡する手間が省けます。

支払う意志があることを示す

たとえ少額でも、保険料を支払う意志があることを示しましょう。支払いの意志とは「お金ができたら払う」などの曖昧なものではありません。

収入と支出のわかる資料を見せ、その資料をもとに例えば「月々に2,000円なら支払える」といった明確な数字を示します。こちらが誠意をもって相談すれば、相手も人間ですから、ある程度の希望は通るようにしてもらえるでしょう。

言われるままではなく、自分でも調べる

相談に行った際に支払いが厳しいことを伝えると、まずは分割で支払う提案をされることが多いようです。分割にしてもらえるだけでも有り難いことですが、もしかすると減免の対象となっているかもしれません。

減免の対象になる条件は自治体によって異なるので、自分が条件に該当するかどうかをまずは調べてみてください。そして、分からないことがあった場合は、担当者に減免について聞いてみましょう。

扶養に入る

どうしても保険料が支払えず、収入も少ないようなら、社会保険に入っている家族の扶養に入れないかを検討してみましょう。

同一世帯(住民票上の世帯が同じこと/生計を共にしていること)であれば、同居の有無に関わらず、3親等以内まで認められるので、親・兄弟・祖父母・叔父・叔母・甥・姪の扶養に入ることが可能です。

また、親・子・兄弟・祖父母であれば、同一世帯でなくとも構いません。

扶養に入るためには、自分の年収が130万円未満であることや家族の年収の2分の1未満であることが条件です。

扶養に入ることができれば、国民健康保険に入る必要がなくなり保険料の支払い義務もなくなります。

国民健康保険料が払えないときの、ダメな対処方法

おすすめの対処方法はわかったと思いますが、反対に保険料が支払えなくなってしまった時に、やってはいけない対処方法とはどのようなことなのでしょうか。

連絡せずに放置する

支払いができなくなってしまった時に一番やってはいけないのは、連絡をしないまま放置することです。連絡が取れないことで、被保険者が今どのような状況にあるのか、また支払う意志があるのかどうかなどを把握できないので、最悪の場合、給料や預金が差し押さえになる可能性があります。

国民健康保険料の支払いには2年の時効がありますが、督促状が送付された時点で時効は中断されてしまいます。

ですから、放置していても、支払いから逃れることはほぼ不可能で、延滞金もどんどん増えてしまいます。すぐに支払いができない状況でも、分割や減免できるかもしれないので、必ず連絡をするようにしてください。

ウソをつく

保険料を減免や分割してほしいからと言って、収入を低く申告することや、生活状況を大げさに言ってはいけません。もし、ウソをついていたことがバレてしまえば、もう二度と相談に応じてもらえることはないでしょう。

国民健康保険料が払えなくなったら、どこに相談すればいいのか?

保険料が支払えなくなった際、誰かに相談できれば気持ちも少しは軽くなります。ただし、専門的なことなので、友人に相談してみてもあまり的確なアドバイスをもらうことはできないかもしれません。では、的確なアドバイスをもらうには、どこに相談すれば良いのでしょうか。

管轄の役所や役場

国民健康保険料は市区町村の自治体が運営しています。保険料や減免制度の条件は各自治体によって異なるので、まずは自分が住んでいる役所か役場に相談するのが良いでしょう。

ただし、担当者によって対応が異なり、職員に横柄な態度をされたという話もよく聞きます。分割や減免の相談に乗ってもらえないときは、担当を変えてもらうなど、他の職員にも相談してみてください。

平日に時間が取れずに役所に行くことができない人は、自治体によっては休日に納付相談を行っている場合があります。いつ休日相談をしているのか、ホームページなどで確認してみてください。

法テラス

役所や役場に相談に行くのが一番の解決策ですが、真っ先に役所に相談に行くのが不安な方は、法テラスを利用してみてください。どういう対処法があるのか、どこに相談すればいいのかなどを教えてもらえます。また、弁護士や司法書士など、法の専門家を紹介してもらうこともできます。

電話での相談は、平日は9:00〜21:00、土曜日は9:00〜17:00で受け付けています。相談窓口の案内や情報提供の費用は無料ですが、通話料が全国一律3分8.5円かかります。メールでの相談は24時間受付けています。

ネット相談窓口

今の時代、いろいろな情報がインターネットで見ることができます。国民健康保険のこともある程度インターネットで知ることができますが、それでも分からないことがあった場合は、ヤフーの知恵袋などネット相談を利用するのも良いと思います。中には実際の体験者や専門的な知識を持った人が回答やコメントをしてくれる場合もあります。

しかし、最終的に解決するためには、住んでいる自治体の窓口に行くしかありません。ネットの情報は参考程度にとどめておいた方が良いでしょう。

また、中には詐欺まがいのネット相談もあります。登録料など、お金がかかるようなネット相談は利用しないように注意してください。

まとめ

普段、病院にかからない人は、国民健康保険がなくてもあまり困らないですし、保険料の支払いが馬鹿らしく感じられるかもしれません。しかし加入することは国民の義務なので、病院を利用しないからと言って保険料が免除になることは決してありません。

健康体の時には、あまり必要性を感じないかもしれませんが、急に病気になってしまった時や、事故にあった時に健康保険が使えないと、医療費が全て自己負担になるので、驚くほど高額な金額を払わなければいけなくなります。

保険料の滞納を続けていると、延滞金もついてしまい100万円を超える請求が来ることもあります。また連絡をしないまま滞納を続けていると、預金の差し押さえなどが本当に行われます。お金に余裕がない時に差し押さえがあった時は、それこそ生活することさえ困難な状態になってしまうことも考えられます。

誠意もって支払いの意思を示せば、分割の支払いなどに応じてもらえます。差し押さえなどにならないためにも、督促状が届いたときは無視せずに必ず連絡を入れるようにしましょう。

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